日本におけるセクシュアル・マイノリティをめぐる環境は大きく変化している。
マスコミも虹色に染め上げられたかのようにLGBTにかかわる報道のない日はないといってもよいほどである。
しかし、その変化は良いことだけだろうか。
マスコミの一面的な報道にただ喜ぶだけではなく、どのようにその裏側を掘り下げ、活動していくことが望ましいだろうか。
しばしば「先進」事例として紹介される、海外のパレードやデモ、同性カップルの婚姻や子育てなどについては、クィアの視座から鋭い分析と批判がなされている。
セクシュアル・マイノリティの可視化が進む一方で、どのように人々の視野から見落とされるもの、より不可視となる存在が生まれていったのか。
クィア理論研究者の清水晶子さんに、期待の若手研究者、井芹真紀子さん、佐々木裕子さんを加えた、刺激的な3つのミニ講義と、参加者と一緒に考えていくクロストーク!
開催日時 | 5月1日(日)17:00 – 20:30(開場16:30) |
イベント名 | 出張クィア理論講座――パレード、可視性、包摂 |
主催 | 出張クィア理論講座 実行委員会 |
スケジュール |
17:00〜17:10 開始・趣旨説明など<10分> 17:10〜17:40 講座1 クィア理論について(清水晶子) <30分> <休憩 10分> 17:50~18:30 講座2 可視性(visibility)とクィア・ポリティクス(井芹真紀子)<40分> <休憩 10分> 18:40~19:20 講座3 LGBT「主流化」とホモノーマティビティ(佐々木裕子)<40分> <休憩 20分> 19:40~20:30 講師3人と会場によるクロストーク、ディスカッション<50分> |
出演 |
清水晶子(東京大学大学院 准教授) 専門はフェミニズム・クィア理論、身体論、表象文化論。非規範的、非「標準」的な身体や欲望を中心として、身体の他者性とサバイバルの可能性について考えています。
井芹真紀子(東京大学大学院 博士課程/法政大学、大妻女子大学非常勤講師) 専門はフェミニズム・クィア理論、ディスアビリティ・スタディーズ、身体論、カルチュラル・スタディーズなど。異性愛規範への抵抗と(不)可視性をめぐる問題、ネオリベラリズム体制における身体境界の再編成と健常主義/能力主義の関係に興味があります。
佐々木裕子(東京大学大学院 博士課程/国際基督教大学ジェンダー研究センター助手) フェミニズム・クィア理論を専攻。レズビアン・スタディーズ、リプロダクティブ・ヘルス/ライツなどに関心を持ちつつ、医学や病理の枠組みと異なる仕方でどのように自傷行為を捉え直すかということをもっぱら考えています。『にじ色の本棚―LGBTブックガイド』(三一書房)共著執筆。 |
入場料 |
入場無料、出入自由、申込不要 |
会場 |
〒160-0022 |