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左から、太田、ジョアンさん、藤田さん、大川さん


チェリオ×TRP
多様なメンバーで語る「ともに生きる」ヒント

 

近年、多様な人材の登用に積極的に取り組み始めたチェリオ。
今回は、それぞれ違ったバックグラウンドを持つチェリオ社員の皆様と
TRPの太田で、ざっくばらんに日々感じることについて語り合うことに。
その中でたくさんの「ともに生きる」ヒントに出会いました。


(株)チェリオコーポレーション 広報室 スノーボーダー 大川摩耶子さん
(株)チェリオコーポレーション 開発チーム カメルーン出身 ジョアン・マンジュ・タンカムさん
(株)チェリオコーポレーション 広報室 藤田萌さん
NPO法人 東京レインボープライド 営業局 太田尚樹

 

 

社員が感じる、「多様性に寛容で温かな雰囲気」

 

 

太田
まず、チェリオにいて、いわゆる「マイノリティー」の対応の部分(制度や福利厚生、心構え)で良かったことや期待していることなどを教えていただいてもいいでしょうか。

 

 

大川
デフリンピックはオリンピック・パラリンピックとは違って、知名度がとても低い。それは理解が進んでいないことも一つの理由だと思います。そこをチェリオ所属のデフスノーボーダーとして、デフの宣伝活動をしていきたい。デフのアスリートで企業に所属して活動できているのは自分が知っているだけでも10人程度。だから自分が好きだったライフガードを作っているチェリオに支援されるのはうれしいですね。サッカーやバスケットなどいろいろなデフ系の大会で、飲料提供とかをしてくれると励みになる人もたくさんいると思います。

 

 

ジョアン
チェリオは心が広い・ポジティブな会社だと思うんです。自分に自信を持って自分をアピールしていくことを良しとする会社。少なくとも私は今いる滋賀工場で、そう実感しています。ここにいると「自分だけがみんなと違う」なんて思うこともない。例えば男性でピンクの物ばかり持っている人がいても、きっと何もコソコソ言わない人ばかりだと思う。LGBTの人もカムアウトしやすい環境なのでは。

 

 

チェリオ02

 

 

太田
いろいろな個性が重要ということを採用ホームページにも書いていますよね。

 

 

藤田
私の入社のきっかけは、インターンシップした時の会社の雰囲気がとても大きかったです。就職活動をしていく中で、様々な選択肢がありましたが、一緒に働く人は自分で選べないなと思いました。温かい雰囲気というのは、社内どこの部署でも共通しているのではないかと思います。

 

 

太田
僕自身ゲイとして思うことですが、セクシュアリティを公表することで、気を遣って話さないといけない相手と過敏に思われすぎるのって、すごく疲れるんですね、あくまで個人的にですが。欲張りかもしれませんが、適当に扱われるのも嫌だけど、気楽に接してほしい。話を聞いていると、チェリオは、そこが良い塩梅なのかなと思います。藤田さんはLGBTアライ(=支援者)として社内の空気で何か感じることはありますか?

 

 

LGBTについて勉強するだけでなく
「まず接すること」が重要だと思う

 

 

藤田
私が初めてLGBTに接したのは中学1年生の時でした。友達の男性から「男の子が好き」とカムアウトされたことがありましたが、特にそのことに対して、拒否反応はありませんでした。その後も大学時代にLGBTと接する機会が多くありましたが、大学時代は、ロンドンという人種も文化も織り交じった環境の中で過ごしたこともあり、一人一人がちがって当たり前とより感じていたので、その中でも、LGBTだけが「特別」と感じることはありませんでした。チェリオは、寛容な人が多いという話がでましたが、皆がどのマイノリティーの存在も「当たり前」と思えているかと言うとまだそうではない。「特別に」ではなくて、「当たり前に」皆がLGBTを理解できる環境になれば良いなと思っています。そのためには、もちろんワークショップや勉強会も大事ですが、やはり実際に当事者の方と接して、話をして、理解し、関係を築いていくことが重要ではないかと思っています。なので、社内の人たちがまず「接してみよう」と思うにはどうすればいいか、もっと考えていきたい。そういった意味で、TRPはLGBTと接することのできる、良い機会だと思っています。一歩ずつにはなりますが、TRPを架け橋として、LGBTを理解できる環境を作っていきたいです。

 

 

チェリオ03

 

 

「日本人」だって、皆それぞれ違う。
まずその自覚から

 

 

太田
ジョアンさん、大川さんは、LGBTが過ごしやすい環境になるために、必要だと思うことはありますか?

 

 

ジョアン
カメルーンは多様性がある国です。言葉や文化などが地域によって違うので、違うことが生まれてから当たり前でした。日本人は「みんな一緒」のようになっているし、来日当初はそうなのかと思っていた。けれど今思うのは、「日本人も、一人一人全然違う」ということ。だから、もっと自分がオリジナルな存在であることを自覚して、もっと人の違いを認めることが大切。それがLGBTを受け入れる気持ちにもつながっていくと思う。もちろん「自分らしく」でも迷惑をかけないようにしないとだめですが。それはわがままになってしまうから。

 

 

太田
なるほど。大川さんは?

 

 

大川
ろう者・ろうあ者の中でもLGBTの方はもちろんいて、私もお友達にたくさんいます。彼ら彼女らから聞くのは、LGBTに理解ある通訳者に依頼したいと思うがなかなか見つけられない、ということ。また、そもそもダブルマイノリティーというのは、なかなかカミングアウトしにくいとも聞きます。もっとその問題は解決されるといいなと思いますね。

 

 

チェリオ04

 

 

太田
なるほど。たとえば手話通訳者の方の間で「自分はLGBTアライだ」と表明できる方法があればいいかもしれないですよね。マークのようなものかも。 ということで、そろそろお時間となりますが、今回皆さんとお話して、多様なバックグラウンドを持つ人々が「共に生きる」ためのヒントがたくさん得られたように感じています。また「チェリオには多様性に寛容で温かな雰囲気がある」と東京拠点の社員様からも滋賀拠点の社員様からも聞けたのが印象的でした。どうやってそんな文化土壌が構築されていったのか、またそれは別の機会にお聞かせください。本日は皆様、貴重なお時間を頂きありがとうございました。

 

 

全員
ありがとうございました。

 

 

チェリオ05